晩年の親父は
川崎北部建築組合で講師として数回
若い受講生に技術指導したことがある
また、地域の小学校では藁細工の実技指導をすることもあったようだ
百合丘駅前で親父に会う
「今日は何の集まり」
「うん、これからゲートボールの大会があるんだよ」
とにこにこ機嫌が良かった
真っ白いスポーツウエアに真っ白い帽子と靴
真っ白い歯で笑っている
とてもいい顔をしていた
余生を楽しむその笑顔には
懸命に働いてきた満足感と6人の子を育て上げた安心感
様々な思いが入り混じっている
『男の顔は履歴書』と言うが
まさにその通りだと思う