追憶

父が雑記帳に記していることを娘のワタシが転記していこうと思います

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

祖父と暮らした家

祖父が川崎市生田に当時としてはとても洒落た家を新築する 便所や風呂場の格子窓は素敵で 近所ではあまり見かけなかったように思う また、障子の腰板も黒柿の一枚板で とても高価なものだったらしい 村では硝子窓のある部屋などなかったが 我が家では硝子窓…

おばあちゃん

母方の祖母 横浜市緑区川和町 貧しい農家に生まれる お爺さんとの結婚に至る経緯は 孫の自分には皆目わからない また、当時のことを知っている人は もうこの世に誰もいない 聞いた話では菊五郎爺さんは二度目の結婚だったとのこと 新婚の頃は横浜に住み 菊五…

母の恩恵

笹川良一が59歳の時82歳の母親をおんぶし 長―い階段をのぼってお宮参りしている時の像がある 「宮のきざはし教えても 数えつくせぬ 母の恩愛」 と刻んである おんぶする母親が生きていれば 今何歳になるのかな 見るたびに母を偲んでいる 写真に写っているか…

繋がり

怒って座敷を躄(いざ)りながら追っかけてきたかあちゃん 結婚式で三々九度の献杯の時、吹き出して笑っていたかあちゃん 「おめえ、はんぺん好きだったじゃねえか」 不自由な足ではんぺんを焼いてくれたあの日のかあちゃん 数々の思い出を残し57歳の若さで…