おばあちゃんの思い出
春と秋の学校行事に
お婆ちゃんが身体の弱い母親の代わりで参加する
自分も小学校の運動会で一緒に弁当を喰った思い出がある
また雨の日学校まで傘を持って来てくれたこともある
お婆ちゃんはお茶と煙草が大好きである
近所のおばあさんがくると
日当たりの良い縁側で
二人でお茶を飲み煙草を吸っていた
肥満のお婆ちゃんは夏はいつも上半身裸で
肩にぬれタオルを掛けていた
警察官がたまに村を自転車で廻ってくる
お婆ちゃんは慌てて
そばにあるものを羽織るが
警察官が通り過ぎるとまた裸になり堂々としている
田舎ならではの格好で今では逮捕されるかも
お婆ちゃんは冬場になると
土間で藁仕事を毎日のようにしていた
草履も草鞋も名人級である
軽くて履きやすく長持ちする
またボロ布を使い見栄えもよかった
祭りの日は草履を作ってもらい毎年履いていた
一朝一夕では出来ない業物であった