追憶

父が雑記帳に記していることを娘のワタシが転記していこうと思います

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

親父が棟梁としても職人としても油の乗り切った40歳代後半の頃 登戸のある工場の増改築に叔父と兄貴、弟子の親子と6人で手掛ける。 何もわからない自分に親父は 「板に墨打って寸法通りに切れ」 という。 墨壺の使い方も分からないのにどうしようかな 曲尺で…

親父の兵隊時代の愚痴は聞いたことがなく、逆に良い思いをしたようだ。 班長に可愛がられて恵まれていたと言っていた。 軍隊での電線工事の時なども, 何の技術のない兵隊は重い電線を担ぎ運ぶ時でも 大工の親父は電柱に腕木を打ち付けるだけでよかったらしい…

親父が大工仕事に行く時は、さっぱりとした格好で 野良仕事のおとっちゃんとは別人に見える。 何時も自転車で現場に向かう。 夕方帰ってくると、土間のかまどの側に自転車を入れ家族で夕飯を食べる。 晩酌もせず、あまり余計なことは喋らない。 おふくろは子…